ふくだぶろーぐ

福田知弘の公式ブログです。

ご来光カフェ 2020:いよいよ明日が最終日となりました。

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ご来光カフェ(9/26, 27, 10/1-7 AM5:30-7:30, 淀屋橋港)
ご来光カフェ 2020はいよいよ明日が最終日となりました。
こんな時だからこそ必要なのではないか、とスタッフで話し合い、コロナ対策を十分して、営業しています。
例年と運営方法が変わる部分もございますが、中之島の水辺の風景は、何も変わっていないですね。
どうぞご支援ください。

 

報道 2020

www.yomiuri.co.jp

www.asahi.com

船場経済新聞

https://semba.keizai.biz/headline/1498/

公式HP

sun.ap.teacup.com

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都市とITとが出合うところ 第75回 CAADRIA 2020オンライン国際会議(1)

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図1 CAADRIA 2020 バーチャルカンファレンス参加 機材

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図2-1 CAADRIA EXCO(実行委員会)

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図2-2 司会を担当したセッション Session 1-B: Digital Fabrication and Construction 

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図2-3 Sasada Prize(大阪大学 笹田剛史教授の功績を称えて2007年に創設されたCAADRIA最高位の賞)

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図2-4 発表者として参加者したVRセッション Session 4: Virtual/Augmented/Mixed/Interactive Environments

25周年

CAADRIA(Computer-Aided Architectural Design Research in Asia)は、建築・都市の計画・設計分野のIT応用に関する研究・教育に関するアジア・オセアニア地域の学会。アジア・オセアニア圏の大学が順番にホストを務め、世界中からの参加者を迎え、カンファレンスとワークショップを毎年開催している。設立は1996年、今年のCAADRIA 2020は25周年を迎えた。25年前と比べると、アジアの発展、ならびに、建築・都市設計のコンピュータ応用に対する注目度は隔世の感があり、論文投稿や参加者の数は飛躍的に伸びた。我が国は・・・

翌年のホストは、遅くとも前年度のカンファレンスで決まり、1年間準備を進める。2019年4月にウェリントンで開催されたCAADRIA2019で、2020年のホストはスリランカに決まっていた。が、その後、連続爆破テロが起こってしまい、翌々年のホストに立候補していたバンコク・チュラロンコン大学が前倒しで引き受けてくれることになった。

そして、2020年4月7—10日の開催に向けて準備が大詰めを迎えようとしていた、1月末ごろから新型コロナウィルスの影響により雲行きがどんどん怪しくなっていった。国際会議の場合、遅くとも開催2か月前には海外からの参加者は飛行機やホテルの手配を始めるから、ソワソワし始めるころである。

理事会とホストが議論し合い、まず、2月11日には、8月への延期を決定した。次いで、4月上旬には、フルオンライン開催を決定した。個人的には、意思決定時期は丁度よいタイミングだったと思う。そして、オンラインならではの工夫を試みた。

論文発表の工夫

通常の対面型で集まるカンファレンスの場合、論文発表者は、10~15分間、自らの研究成果をパワポなどでプレゼンする。その後、司会者や聴衆(聞き手)とディスカッションを数分間行う。5~10編の論文発表をひとつのセッションとして、複数のセッションが同時並行に進められる(パラレルセッション)。

聞き手は、論文を事前に読むことはできるものの、プレゼン内容はプレゼン時間に初めて聴くため、プレゼン内容を短い時間で理解しなければならないことが課題である(それでも国際会議では質問がバンバン飛び交うのだが)。

一方、オンラインカンファレンスの場合、参加者はウェブにアクセスすることが前提となる。そのため、今回の工夫点として、カンファレンスがはじまる20日前を〆切として、論文発表者はプレゼンテーションを録画したビデオを提出して(最長12分)、ホストは全てのビデオをパスワード付きで掲載して、カンファレンス期間中、参加者は自由に録画ビデオを閲覧できるようにした。

各セッションは45分間であり、それらのプレゼンビデオを踏まえて、ディスカッションで進めることが基本となったが、詳細は司会に任された感じであった。

司会を担当したセッションの工夫

司会を担当したセッションの45分間をどう運営するか、正直悩んだ。まず発表者は12人である。割り算すると、一人の持ち時間は4分足らず。自己主張の強い海外の人々にとってかなり短い(笑)。

また、事前にプレゼンビデオを視聴できるとしても、発表者、一般参加者が全てのビデオを事前に視てくるだろうか?よく考えてみると、ほとんどの参加者は、発表者の研究成果を知らないままにセッションに参加してくるのではと予想できた。そこで、発表者に事前にメールをして、研究成果を端的に紹介するスライドを限定1枚で作成してもらい、筆者に送ってもらった。提出してこない発表者は、筆者の方で簡単に作成した。   

司会の方で全てのスライドをひとつのパワポに取りまとめて、セッションの最初に、発表者が順に、研究内容を90秒で紹介してもらった(さすがに、90秒でチーンと、ベルを鳴らすことは止めた)。パワポをまとめたのは、画面共有の手間を省くためである。

この一回り目に、全員が短時間で「顔見世」することで、セッション全体が落ち着いたように感じた。アイスブレイクにもなったように思う。

続いて、司会の方から、発表者に対する共通の質問を出し、全員が順に回答した。一般参加者から、ウェビナーのQ&Aボックスに質問が投げ込まれたので、

発表者に回答してもらった。ほぼ、これで45分であった。司会者・発表者にとって45分間はアッという間であったが、学会では、このような45分間のセッションが丸一日続いた。一般参加者の立場では、一つのセッションは45分間は適当であり、長くても60分間までだと感じた。

PDF:  http://y-f-lab.jp/fukudablog/files/2010machinami_FukudaFinal.pdf
(一般社団法人 大阪府建築士事務所協会 「まちなみ」2020年10月号)

都市と建築のブログ Vol.51 倉敷:町人の力 up!

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早いもので10月ですね。都市と建築のブログ 第51回目(2020年10月号)は倉敷をご紹介します。昨年の晩秋、「建築家 浦辺鎮太郎の仕事」展で訪問しました。

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11月には、「都市と建築のブログ」の連載50回を記念して、過去記事に加えて、xRプロジェクトなど最新の取り組みを書き下ろしで紹介する「都市と建築のブログ総覧」を出版予定です。地域に根差したまちづくりに携わる専門家に特別寄稿いただきます。
お楽しみに!

 

■都市と建築のブログ バックナンバー(「『都市と建築のブログ』をまとめておこう。」にもアーカイブ化しています)

境港市民交流センター(仮称)360動画がYoutubeで公開されました。

昨年共同研究で進めた、境港市民交流センター(仮称)360動画が、境港市さまのサイトで公開されました。VRから360動画に出力してYoutubeにアップ、PCではマウスを使っての360体験、スマホではYoutubeVRモード・オンにてダンボール製VRゴーグルVR体験して頂けます。VR・360動画は複合施設の管理運営の検討などに使われます。

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youtu.be

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スマホではYoutubeVRモード・オンにてダンボール製VRゴーグルVR体験

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境港市民交流センター(仮称)エントランスホール YoutubeVRモード

プロジェクトの詳細については、11月に出版する書籍「都市と建築のブログ 総覧」でもご紹介します。

建物は、令和4年2月完成予定とのことです。

 

『都市とITとが出合うところ』アーカイブ

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NAVERまとめに「『都市とITとが出合うところ』をまとめておこう。」として連載記事をアーカイブしていたのですが、NAVERまとめは9月30日で終了とのことで、こちらに引っ越ししておきます。「都市とITとが出合うところ」は、大阪府建築士事務所協会会員誌・まちなみに2014年4月から連載しています。

 

『都市とITとが出合うところ』をまとめておこう。

 

『都市と建築のブログ』アーカイブ

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「都市と建築のブログ」は、フォーラムエイト社広報誌・Up&Comingで2009年秋から連載しています。

2020年11月、連載50回を記念して、「都市と建築のブログ 総覧 50+Notes on Captivating Destinations」を上梓しました。訪問した国内外の記事と、水木しげるロードVR安土城などのxRプロジェクトをフルカラーで紹介するものです。ご笑覧いただければ幸いです。

『都市と建築のブログ』をまとめておこう

都市とITとが出合うところ 第74回 国際デザインオンラインワークショップ

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図1 ワークショップ風景(上:ハルビン工業大学(深圳)、下:大阪大学

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図2 最終プレゼンテーションカット(上より、Team 1: OS Wonderland、Team 2: Panda likes Sushi、Team 3: Playfullness、Team 4: Crazy Growing、Team 5: Dragon Valley)とZOOM集合写真

やるか、やらないか

ウィズコロナになって、予定されていたイベントを中止するのか、延期するのか、開催するのか、参加すするのか、主催者も参加者も悩まれていると思う。刻々と状況が変化する中で、やるかやらないか検討するだけでも、一苦労である。

国際デザインワークショップ 2020

昨年度、ハルビン工業大学(深圳)の教員・学生が大阪に来られて、大阪大学の教員・学生と経験を共にした国際デザインワークショップを、今年度どうするかについても然りであった。深圳にいるSky Lo先生から最初の相談があった今年正月の時点では、昨年同様に、大阪大学で対面型のワークショップを6月下旬開催で企画していた。その後、新型コロナウィルスの状況がどんどんひどくなり、ワークショップを中止するのか、延期するのか、オンラインでやるのか、延々と議論した。

最終的に、当初より1週間ずらして、6月下旬から2週間、フルオンラインで開催することに決まったのが、6月に入ってからであった。残り3週間、ワークショップの内容とスケジュールを具体的に詰めつつ、学生に募集をはじめた。正直、準備の時間は限られていたが、昨年実施した経験は大きく、意外にスムーズに進めることができた。今年は、ニュージーランドのヴィクトリア大学ウェリントンのMarc Aurel Schnabel先生が、講演やデザインのレビューワとしてオンライン参加することになった。

オンライン会場

ワークショップには、ハルビン工業大学(深圳)より教員と学生20数名、ヴィクトリア大学ウェリントンより教員、大阪大学より教員と学生7名、総勢約30名が参加した。ワークショップでは、5つのチームに分かれて、深圳と大阪の飲食文化や都市風景の違いを理解しつつ、それらが交わるようなデザインを提案してもらい、VR(人工現実)でデザイン検討とプレゼンテーションを行うことを基本ラインとした。

会場は、全員が集まる場合にはZoomミーティング、グループ内の作業には、WeChatのグループチャットを利用した。CADソフトは自由であるがSketchUPを利用していた。

VRソフトは、Fuzorを利用した。Fuzorは、インターネットを経由して、VR仮想空間をユーザ同士で共有することができるため、深圳と日本のメンバーが、同じ三次元仮想空間に入り込んで、デザイン作業を行うことができた。

スケジュール

時差の配慮は重要である。日本を中心に考えると、中国は-1時間、ニュージーランドは+3時間であり、全体で4時間の時差がある。そこで、日本時間の9時から13時までの4時間をグループワークのコアタイムとして、他の時間帯はグループごとに自由とした。

初日(6/29 月)は、ワークショップのイントロダクションと深圳、大阪、ウェリントンの各都市を紹介し合った後、チーム作りとWeChatのグループチャットを構築した。

2日目~4日目(6/30火~7/2木)は、Schnabel教授の講演、Fuzorのチュートリアルを行いつつ、グループ作業を進めていく。8日目(7/6月)には中間プレゼンを実施した。

最終日(7/11土)は、最終プレゼンテーションである。個人的には、チームにより差はあれど、中間プレゼン時点から、内容が大きく充実していたことに驚いた。現実空間ではありえないデザインワークショップならではの提案や表現もあり、刺激的であった。また、VR三次元仮想空間をウォークスルーしながらデザインコンセプトや具体的な内容をナビゲートするプレゼン手法は目立った。この手法は、実務では一般的になりつつあるが、学生の立場ではまだ珍しいと思う。それをオンラインライブで見せてくれた。

 

PDF:

http://y-f-lab.jp/fukudablog/files/2009machinami_FukudaFinal.pdf


(一般社団法人 大阪府建築士事務所協会 「まちなみ」2020年9月号)

子供の科学に研究成果が紹介されました:『AIで現実のものを消し去る「DR」とは!?』

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子供の科学 9月号 p.5に『AIで現実のものを消し去る「DR」とは!?』として紹介されました。子供の科学は、大正13年1924年)創刊、老舗の月刊誌。夏休みの自由研究の参考になれば幸いです^_^ 

www.seibundo-shinkosha.net

 

出版した元論文は以下となります。

著者: Daiki Kido, Tomohiro Fukuda, Nobuyoshi Yabuki. (2020).

論文タイトル: Diminished reality system with real-time object detection using deep learning for onsite landscape simulation during redevelopment

出版: Environmental Modelling & Software, 104759

www.sciencedirect.com

都市と建築のブログ Vol.50 鎌倉:いざ!up!

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鎌倉で最も古いお寺・杉本寺

都市と建築のブログ 第50回目(2020年7月号)は鎌倉をご紹介します。お陰様で連載50回を迎えることができました。今はまだ落ち着かない状況、近い将来のリアルに向けての、バーチャルな旅をお楽しみいただければ幸いです。

NAVERまとめにも都市と建築のブログの過去記事をアーカイブしています。

matome.naver.jp

■都市と建築のブログ バックナンバー

都市とITとが出合うところ 第73回 テレワーク(2)

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図1 上:赤ペン添削の例。尚、元原稿より切り貼りなどの加工を施してある。下:AI-OCRのイメージ。紙に書いた手書き文字をデジタルの文字コードに高い精度で変換される。

双方向性の確保

テレワークを進める場合、話し手と聞き手の間の、双方向性の確保は重要である。Web会議やオンライン授業で、講師などの話し手が説明した内容に対して、聞き手側に質問や意見があれば、

  • 直接発話して質問や意見する。
  • チャット機能で、文字を入力してやりとりする。

の方法がある。これらはライブとしての使い方である。

以降は、一定の時間をかけて、やりとりする方法を考えてみたい。

テレワークでの添削

テレワーク(遠隔同士)で、提出された書類を添削して、提出者に返却することを考えてみよう。筆者の場合、学生が書いた論文やレポートの添削がこれにあたる。筆者の主な方法は以下の通り。

  1. 学生が論文などの原稿を書き、MSワードかPDFでメール送信してもらう。
  2. 筆者が受信してプリントアウト。赤ペンで紙の上に直接書き込む(図1上)。
  3. 添削した原稿をスキャンして、PDF化。
  4. 赤ペンで書ききれない、総合的な意見や参考URLと共に、メールで返信。

1) について。多数の受講生を同時に担当する場合、再提出など何度もやりとりする可能性もあって、メールで送受信すると受信回数が増えてミスも発生しやすくなるため、クラウドドライブ(DropboxGoogleドライブなど)を共有して期限内に提出してもらう。

提出時期までに、ファイル名のつけ方(ソートがしやすいように「学生番号+氏名.拡張子」で統一するなど)や、提出を終えたら確認メールを送ることなどのルールを決めておくと確実性は上がり、後作業が楽になる。

また、簡単なレポートなど、ファイルではなくテキストのみを提出してもらう場合はGoogleフォームなどのWebアンケートシステムで提出してもらうこともある。

2) について。まずは、紙で印刷する必要性について。印刷はツーインワンで行うことが多い。元原稿の2ページ分をA4 1ページに印刷する方法である。こうすると、原稿の全体が把握しやすい。最近は、PCのディスプレイが大型化していて複数のディスプレイに表示することも標準でできるため、ディスプレイ上で原稿全体を一度に眺めることもかなりできるようになった。縦型にすれば、原稿やプログラミングのコードは見やすい。しかし、添削の場合には、次に述べる、原稿に直接書き込める機能が必要という点で、印刷したい。

MSワードには、コメントを付ける機能がある。これを使えば、原稿の完成という最終的な目標達成としては時間短縮になることが多い。だが実際の作業状況としては、原稿をしっかり読むという感覚が得られないことや、添削者側である著者自身がどんどん書き込んでしまうことに疑問を感じている。書き込みを受け取った学生にとっては、(長い目でみて)学習につながっているのだろうか。便利すぎる、わかりやすすぎると、聞き手は受け身の姿勢が大きくなって、わかった気になってはいるが、身についていないのではないだろうか。返却された添削を読み返して考えるためには、一定の時間が必要なのではと思う。

なので、赤ペンで添削して返却している。尚、このような考えで赤ペン添削を採用している理由を学生にはできるだけ伝えるように心がけている。

また最近は、タブレットなどタッチパネルディスプレイであれば、コンピュータ上の原稿に手書きするという方法もある。現状、筆者は残念ながら、タッチペンで書き込む方法は自然な感覚ではなく、紙に書き込む方法を好んでいる。ディスプレイの両側で、ペンとファイルの表面が離れていて直接書く感じがしていないことや、書く際の反応速度など、機械に気を遣ってしまう。

3) について。ドキュメントスキャナ(ScanSnapなど)が何より早い。もしなければ、スマホで撮影した画像(PDF化してもよい)をメールに添付して送る。

手書き文字の認識

テレワークに限らないが、上述した2–3) のように手書き文字をデジタル化するとまずは画像になる。人間が見ると「文字」であるが、実際は画素(ピクセル)の集まりであり、PCは文字だと理解できていない(ラスターデータ)。PCが文字であると判別できるためには、デジタルの文字コードに変換する作業が必要。

このため、OCR(光学的文字認識)という技術があり、印刷された文字をイメージスキャナやデジタルカメラで読み取った画像データから、デジタルの文字コードに変換する。文字コード化できれば、検索、再利用、さらにはテキストマイニングも可能となるため、大量の原稿に含まれる語句のチェックや傾向を把握することが、より容易になる。

さらに近年では、手書き文字の認識精度を向上させるため、AI技術のうち、特に深層学習(ディープラーニング)を用いたAI-OCRが急速に普及している(図1下)。

現状ではAI-OCRを使って100%の認識は難しく、変換された結果を人間が点検する作業が必要である。が、これまでのように人間が手書きの資料を読みながら文字を手入力することを思えば、格段に効率的である。また、手書き文字のパターンを増やし、学習を繰り返していくことで、認識精度は向上していく。

PDF: http://y-f-lab.jp/fukudablog/files/2007machinami_FukudaFinal.pdf
(一般社団法人 大阪府建築士事務所協会 「まちなみ」2020年7・8月合併号)