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福田知弘(大阪大学・工・環エネ)の公式ブログです。

都市とITとが出合うところ 第53回 CAADRIA 2018(2)

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はじめに
この1ヶ月ほどの間、大阪北部地震平成30年7月豪雨と自然災害が立て続けに発生した。亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災され不自由な生活を余儀なくされている皆様に心よりお見舞い申し上げます。

ローカル食堂
先回に引き続いて、清華大学で行われたCAADRIA 2018国際会議にまつわる話題を取り上げたい。今回は北京の様子を中心に。

ホテルから清華大学へは約2kmの道のりを歩いて学会へ通った。話題のコミュニティサイクルでの通勤・通学など朝の風景が色々と近づいてくる。ローカルな食堂は平日の朝飯時、地元の人々で溢れかえっており、店の中へはとても入れそうになかったが、気になっていた。学会最終日は土曜日にあり、店に朝早く行ってみると空いていた。英語もスマホも通じない中、玉子スープを注文すると「小籠包は要らないですか?」と尋ねられた(気がした)ので、「では1個!」と注文したら、積みあがった小籠包のひと皿を出してくれ、中には10個も入っていた。思わず「Too much!」と言ったら半分だけの器に変更してくれた。言葉が通じたのか、筆者の焦った空気が通じたのか…かなり美味しかったのは確かである(図1ー3)。

スマホ決済
このローカル食堂は現金で問題なく支払うことができたが(RMB9=JPY160)、中国は電子マネー化が爆発的に進んでいる。その主役は、支付宝(アリペイ)や微信支付ウィーチャットペイ)であり、店が用意したQRコードスマホをかざせば決済完了となる。但し、スマホ決済は、中国国内に銀行口座を開設していなければならないなど、外国人には敷居が高い(図4)。

よって訪問当時、筆者はこのスマホ決済サービスを使うことができなかった。つまり、タクシーやコミュニティサイクルなどスマホ決済しかできないサービスはそもそも利用できない「支払い難民」状態になってしまう。ようやく最近は外国人でも利用可能になってきているようである。

胡同
北京の旧城内を中心に点在する細い路地のことを胡同という。胡同の両側には伝統的家屋建築である四合院が建ち並んでいるが、近年の急激な市街地開発と北京オリンピックの整備(図5, 6)でその多くが取り壊された。

紫禁城の西側辺りの胡同を歩いたのだが、四合院の入口や壁の工事があちこちで行われていた。観光化に向けた景観整備のように思われた。それでもこの辺りは古い雰囲気がまだ残されており、狭い路地を通り抜けられるよう三輪車での配達や、住宅の入り口に置かれた牛乳の配達箱は懐かしい。夕方になると、井戸端会議がどこともなくはじまった(図7, 8)。

恭王府
中国における現存する王府の中では、最も無傷で保存されてきた清朝の王府。清朝の貴族(恭親王奕訢)が邸宅の最後の持ち主となり、「恭王府」と改められた。屋敷と庭園からなる(図9, 10)。 

SOHO
建築家ザハ・ハディッド氏が北京市内に2つのSOHOビル群を残している。

銀河SOHOは、紫禁城の東2.5km、地下鉄・朝陽門駅の傍にある。丸い団子のようなフォルムをした4つのビルが並び建つ。各ビルはブリッジで繋がっており、店舗やオフィスが入っている(図11)。

望京SOHOは、北京市内の北東部、首都国際空港に向かう道中にある。有機的なフォルムをした3つのビルが独立して建ち並んでおり、ビルの高さは銀河SOHOよりも高い(図12)。

また、北京南西部の麗澤という地に、麗澤SOHOが新たに建設中である。
 

PDF: http://y-f-lab.jp/fukudablog/files/1808machinami_FukudaFinal.pdf

大阪府建築士事務所協会「まちなみ」2018年8月号