ふくだぶろーぐ

福田知弘の公式ブログです。

ノート:ハイブリッド授業の方法

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PexelsのThisIsEngineeringによる写真

ハイブリッド授業に関する相談が出てきており、以下にノートしておきました。

ハイブリッド授業:対面型の授業を行い、その様子を、オンラインでもライブ共有してオンライン受講生も参加できる。その様子は、録画・録音され、後で視聴することもできる(すなわち、オンデマンド機能も兼ねる)。教材は、事前にオンラインサイトにアップ。

  • 講義室でPCをインターネット接続する。WiFiではなくケーブル接続が望ましい。
  • ウェブ会議システム(当方の場合:Blackboard Collaborate Ultra.Zoom、MS Teamsなど)にログインする。
  • パワポを、オンラインで画面共有しながら、プロジェクターにも投影する。こうして、対面型講義とオンライン講義のハイブリッド型を実施。
  • 講義内容は録画・録音しておく。

留意点として、

  • 予行演習を。特に、初めての会場の場合、会場設備がわからなかったり、通信状況の確認が必要であることが多い。授業開始までに準備時間を確保した方がいい。
  • ウェブ会議システムのマイクを常に「オン(ミュートオフ)」にする必要がある。オフ(ミュートオン)だと、オンライン参加者は画面を眺めることはできるが、音声は聞こえないし録音されない。
  • 録画を早めに開始しておく。講義開始時は結構バタバタするので、録画ボタンを押し忘れる。
  • オンライン参加者への気遣いが必要。例えば、ウェブカメラが部屋全体を映していない場合、プロジェクターが投影されている対面用スクリーンで物理的なレーザーポインターや差し棒で指しても、オンライン参加者はどこを指しているかわからない。なので、パワポのレーザーポインター機能を使う必要がある。
  • 黒板に書くことも同様。なので、パワポ(PCのソフト)上に書き込む必要がある。
  • パワポの動画の音声などをオンラインで共有したい場合には、画面共有の際に「音声も共有」ボタンを押す。
  • 動画をZoomで共有する場合には、カクツクこと目立つので注意が必要(Windowsのパワポに貼り付けた動画をZoomで共有・再生するとカクカクする件)。
  • 有線ケーブルでネット接続できない場合は、WiFi接続になるが、アクセスポイントによって、通信スピードはかなり違う。fast.com などで確認を。
  • ウェブ会議システムで画面共有する場合、プロジェクターで映しだしている画面を選択すること。例えば、画面を拡張モードでプロジェクターに投影して、パワポの発表者ツールを使っていて画面選択を誤ると、カンペ側が共有されてしまう(涙)。
  • 「これ」「それ」「あれ」「あなた」など、指示語や代名詞はできるだけ使わない。オンライン受講生はそれってどこ?、あなたって誰?、わからないことが多い。
  • 通常の講義は、授業担当者(教師)が受講生(児童・生徒・学生)に一方通行的に伝えることが多い。一方、肉声が届かない大部屋で、対面型受講生と、オンライン受講生がディスカッションを行いたい場合には、対面型受講生にはマイクの準備の他、音声のエコー・ノイズに気を配る必要があります。講義室に、ノイズキャンセリングの設備があれば、会場のマイクを使う場合でも解決できます。

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都市環境デザイン概論での様子。詳しくは以下。

都市環境デザイン概論(環境・エネルギー工学科 学部2年生 講義)の担当回では、普段何気なく接しているであろう身近な環境を数値として意識してもらいます。

そのために、講義室の幅、奥行き、高さを、まず、学生さんに推測してもらいます。2年前までは歩測などで自由に計測してもらっていましたが、コロナ影響で避けました。

対面受講生に回答してもらい、その回答はパワポに書き出し(黒板だと見える範囲に限界があるため)、オンライン受講生の回答は、ウェブ会議システムのチャットボックスに書き込んでもらいます。

上の写真は答え合わせの様子。レーザー測距計で床から天井までの高さを計測しています。講義室のカメラをオンライン側と共有していますが、画角に限界があるので、音声で補足が必要です。

一人で切り盛りするのは、経験が必要だと思います。手を動かしながらやっていきましょう。