5月中旬、CAADRIA2018 (Computer Aided Architectural Design Research In Asia)に参加してきました。CAADRIAは建築・都市設計分野のコンピュータ援用に関する学会です。アジア・オセアニア各国の大学がホストとなり、世界中からの参加者を迎え、毎年カンファレンスとワークショップを開催しています。23回目を迎えた今年は、中国北京・清華大学で開催されました。期間中、カンファレンスとワークショップが運営され、300名を超える参加がありました。
この一年間は、論文審査委員長を仰せつかりました。昨年7月より、論文募集、他の学会でのPR、梗概審査、128名の査読者の招聘、全文審査、最終的な論文集の出版と仕事が数多くあり、良い経験になりました。中国では昨秋ごろより、One China Policyの影響が強くなっており、出版段階においても最後まで気を抜くことができませんでした。
学会期間中は、表彰委員(優秀論文賞の選出)、選挙管理委員(新たな理事の選出)の仕事も仰せつかりました(なぜか、表彰状の筆耕まで 笑)。
CAADRIA運営メンバーとの再会
ハワイ大の先生、韓国の学生たちと。清華大学 建築棟にはCAADRIAの立看板がズラリ。
今回、D1朱阅晗 君がYoung CAADRIA Award(若手優秀賞)を受賞しました。受賞のニュースは、大阪大学 工学部/工学研究科の広報などに掲載して頂きました!
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CAADRIA2018の論文発表は計113編。査読無しのショートペーパーが46編とポスター発表が加わりました。日本からの参加者として、慶応大学、筑波大学、大阪大学以外に、企業から竹中工務店の方が研究発表されていました。イノベーションが求められる時代、企業の方の研究発表が増えていくことが楽しみです。
- Abstract Submission(梗概投稿): 254
- Abstract Acceptance(梗概採用): 233
- Full paper Submission(フルペーパー論文投稿): 161
- Full paper Acceptance(フルペーパー論文採用): 117
- Publication(論文集に掲載): 113
論文募集テーマ(メインテーマ: Learning, Prototyping and Adapting)
- Robotic Fabrication and Automation
- Computational Design Processes, Theory and Education
- Generative, Algorithmic and Evolutionary Design
- Additive Manufacturing and Optimization Processes
- Digital Fabrication and Construction
- Augmented and Mixed Reality in Architecture
- Mixed Reality and Interactive Environments
- Virtual Reality and Interactive Environments
- Human-Computer Interaction and Wearables
- Building Information Modelling and Interoperability
- Environmental Analysis - Adaptive Facades
- Computational Fluid Dynamics and Optimization
- BIG Data and Machine and Deep Learning
- BIG Data, Clustering and Information Processing
- Adaptive Materials and Kinetic Architecture
- Architecture and Urban Form and Analysis
- Shape Studies and Design Synthesis
- City Modeling and Thermal Comfort
- Smart Built Environment and Internet of Things
- Visual and Spatial Studies
研究室の発表リストは下記です。
著者: Kazuya Inoue, Tomohiro Fukuda, Rui Cao and Nobuyoshi Yabuki
タイトル: Tracking Robustness and Green View Index Estimation of Augmented and Diminished Reality for Environmental Design - PhotoAR+DR2017 project
(環境設計のための拡張現実・隠消現実のトラッキングのロバスト性と緑視率推定機能の開発)
著者: Yuehan Zhu, Tomohiro Fukuda and Nobuyoshi Yabuki
タイトル: SLAM-Based MR with Animated CFD for Building Design Simulation
(建築物の設計シミュレーションのための動画CFDを有するSLAM型複合現実感システム)
113編の論文は、CuminCAD論文DBにも既に登録されています。その内、他の論文DB(Web of Science, EI Compendex, Scopus)にも掲載される予定です。
Cumincad : CUMINCAD Papers : Search Results
北京ではOGに出会うことができました。北京ダックのない北京料理店にて。数年前に研究室でドクターを取得され、今はコンサルタント企業で活躍されています。最近の中国ではApliPayかWeChatでしか支払えないお店が増えています。私のような外国人には困ったことです(涙)。
来年のCAADRIA2019は、2019年4月にニュージーランド・ウェリントンでの開催となります。また一年、頑張ろうと思います。
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