ふくだぶろーぐ

福田知弘の公式ブログです。

クリチバ:花通り。

クリチバ(Curitiba)という町をご存知でしょうか?

クリチバは、サンパウロから西へ400km離れた、ブラジル南部パラナ州に位置する州都。姫路市とは姉妹都市。近年では、都市計画・交通政策・環境政策において世界の専門家の注目を集める人間都市だといわれています。
クリチバ市の人口は175万人。人口密度は福岡と同程度で37人/ha。なのに、今なお地下鉄もゴミ焼却炉もないそうです。

1971年、弱冠33歳のジャノメ・レルネル(Jaime Lerner)氏が市長となり彼が中心となって、「人が主役のまちづくり」をコンセプトとしながら、経済的にも技術的にもクリチバ市にとって無理のないプロジェクト、市民が理解しやすいようなシンプルなプロジェクトを継続的に実施してきました。

上空から見るクリチバGoogle Earthの目印がついている通りが後でご紹介する花通り(kmz)。

例えば、一人あたりの緑地面積が52m2にのぼり現在では世界第2位の水準といわれていますが、1970年には1m2/人に満たなかったそうです。これから、様々なクリチバの取り組みをご紹介しましょう。今回は、花通りプロジェクトについて。

■花通りプロジェクト。
都心の繁華街から車を追い出した通称花通り(1972年)。クリチバの成功はここから始まりました。就任したてのレルネル市長は、市内有数のメインストリートの一区画を閉鎖してわずか72時間で、南アメリカ初の歩行者専用道を整備。車を閉め出された沿道の商店主は客足が遠のくことを心配し当初強く反対しました。しかし、市民が以前よりここに集まるようになり、商店街の売り上げも向上したこともあって、次第に反対するものは誰もいなくなったそうです。ご覧のような子供達のお絵描きイベント、絵画展、テレビ中継などが行われていました。