ふくだぶろーぐ

福田知弘(大阪大学 大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻)のオフィシャルブログです。

まちなみ維持への取組み。


■一番街おもしろMAP。各お店がかわいらしく紹介されている。20円で販売。

 川越は現在、一番街独自で「町づくり規範」をつくり、諮問機関として商店街全員、行政、学識経験者、周辺商店街や自治会長などをメンバーとする「町並み委員会」を設置し、調和のとれた町づくりシステムを確立している。ハードの整備だけでなく、様々なソフトの整備も進めている。

「景観法を活かす」(景観まちづくり研究会)より。
1975年に町並み保存対策調査を行っているが、当時は、明治期の蔵を保存しても、日常品を扱う店が多いため、観光客の増加につながらないと地区の商店主の方々も考えていた。また、伝統的建造物保存地区に指定されてしまうと、近代的な店舗改装もできない等、歴史的景観保存に対してマイナスイメージが強かった。しかし80年代に入って、蔵造り家屋が16件市の文化財に指定されたことから、空き家になっていた蔵造りに出店する人も増えはじめたり、同時に市のデザインコードの検討等、周辺状況も徐々に整ってきた。これを受け、蔵造りの町並みを抱える一番街商業協同組合の中堅の商店主達が中心となり、?住民が主体となったまちづくり、?北部商店街の活性化による景観保存、?町並み保存のための財団形成といった3つの目標を掲げ、専門家や住民の方々も加わったまちづくり運動組織「蔵の会」が1983年に発足した。ここで特に注目されるのが、町並みの景観を維持していくためには、健全な商業活動があって始めて、景観保存が成立するといった、地域の経済的自立と景観づくりを掲げてまちづくりを実践しようという試みであった。
(中略)
「蔵の会」が、川越の市民に好意的に受け入れられた理由は、幾つかある。1つは、地域住民だけでなく、市内外の蔵づくりのまちなみに関心のある専門家から商店主、主婦など、参加会員が幅広く、ニュートラルな組織であったことで、特定の住民・地域のエゴといったものが薄れ、公正な地域支援まちづくり組織の一つとして、川越市民に受け入れられるようになった点が挙げられる。また、会員の若手の店主、地元建築家、研究者等によるまちづくり成果の公表等などによって、活動そのものへのファン層が拡大していったことも、この会が市民化した大きな要因であったものと思われる。その後、地域の公正な組織としての地位を確保した「蔵の会」は、地元商店街の町並み委員会にアドバイザーとして参加して、景観を考慮したまちづくりルールブックとして大きな反響を呼んだ「町づくり規範」作りに貢献している。


■蔵の会オフィシャルサイトはこちら
■地図はこちら


小江戸巡回バス。土蔵造りの一番街だけでなく、喜多院川越城跡など主な観光地を回ってくれる路線バス。
運転手さんもバスガイドらしい語り口調で紹介してくれる。途中にある、三芳野神社は童謡「通りゃんせ」の舞台地。


■川越元町郵便局。土蔵造りで建築。他に土蔵造りのコンビニ「サンクス」が話題となったが、
何時の間にか土産物屋に変身していました。右隣は普通の民家ですが、車庫のシャッターが格子に。


■川越商工会議所。国指定登録有形文化財。この辺りは大正浪漫通りと呼ばれている。