ふくだぶろーぐ

福田知弘の公式ブログです。

炎の芸術祭・いもち送り。

2007年,老人クラブが復活させた近江八幡市島町伝統の「ほんがら松明」。この松明の復活の模様は,長岡野亜監督と地域課題研究グループ「ひょうたんからKO-MA」により、ドキュメンタリー映画「ほんがら」として記録された。

一方,島町のもうひとつの火祭り「いもち送り」は継続しているものの,その内容は簡略化されてしまっていた。
いもち送りは虫送りともいわれ,農作物の病害虫を追い払い五穀豊穣を願うための呪術行事。今年,かつてのいもち送りの幻想的な情景を再現しようと,今年6月13日に復活させる取り組みがなされた。これは村役員だけでなく,地主や耕作者たちが,暗闇の中で自分の水田の畦道に沿って松明をかざし,虫追いをした往時の情景を再現しようとしたもの。用意された松明は何と60本。

我々ちくじん一行は,藤田さんの紹介により,当初この復活劇を「見学」させて頂く予定でしたが,急きょ松明行列に「参加」する事に。中に藁を入れた松明はかなり重たく,島町の端から端までを練り歩くのは大変でしたが,貴重な体験をさせて頂きました。

■松明は,3mほどの竹に麦わら・稲わらを巻き付け,先端に菜種殻を付けたもの。

■島町では,大嶋奥津嶋神社の本殿前で移された火が松明に点灯される。

■火のついた松明を持って畦道を歩き,虫送りをする。写真では伝わりにくいですが,中々幻想的でしたよ。

■行列が終わった後,公民館で地元の方々の直会(なおらい)に参加。飛び込みで参加させて頂いても温かく迎えてくれた。

いもち送り大成功!!:島町ブログ!〜箱庭の里 奥嶋の集い〜(2009年6月13日)
「いもちおくり」伝統復活への挑戦!!:島町ブログ!〜箱庭の里 奥嶋の集い〜(2009年6月4日)
「いもち送り」昔の情景よみがえる 近江八幡 半世紀ぶり、全世帯参加京都新聞(2009年6月13日)