ふくだぶろーぐ

福田知弘の公式ブログです。

安藤忠雄 連戦連敗。

安藤忠雄 連戦連敗
東大出版会

2000年、東京大学大学院で行われた5回の連続講義を元に、構成し直したもの。
安藤さんほどの方でも、絶えず挑戦し、負けても負けてもまだ挑戦されている。
私自身、もっともっと挑戦せねばと勇気づけられる。

「数えきれないほどの”敗退”を体験してきた。コンペ(設計競技)に挑戦しては落選をくり返している。まさに連戦連敗、さすがに懲りてもう終わりにしようかとも思うのだが、誘いがかかるとついまた挑戦したくなる。次の闘いへと意識は飛躍してしまう。今も連戦連敗を更新中である。
 どれだけ力を尽くしたところで、大抵の場合は報われない。だが、挑戦は決して無駄ではなかったと思っている。建築に関わるさまざまな事象に思いをめぐらせ、その可能性をただひたすらに追い求める。コンペは自らの思う建築、即ち自分自身を発見し、追求する絶好の機会だ。創造という行為があるとするならば、この思考の蓄積こそが、唯一それを可能にする手立てとなるのではないか。モノをつくる、新たな価値を構築する行為の大前提が、この闘い、挑戦し続ける精神にあるように思う。」


序 創造は、逆境の中でこそ見出される
第1講 建築は闘いである
第2講 新旧を衝突させる―都市・建築の保存と再生
第3講 産廃の島から未来へ―環境と建築
第4講 昨日を超えて、なお

今週末に如何?