ふくだぶろーぐ

福田知弘(大阪大学 大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻)のオフィシャルブログです。

豊前田細江夢づくり会議:VR+3Dプリンター模型。

今春より、下関市豊前田・細江地区のまちづくりに関わっています。ここは山口県最大の歓楽街と言われています。

まちづくり」とは多様な意味を含んでいますが、小生は特に、環境デザインの立場から関わっており、豊前田・細江夢づくり会議事務局並びにコンサルタントを務めるハートビートプランさんと共に、先進事例の数々を紹介してきました。今回、夜間景観デザインについては、LEM空間工房さんが参画されています。

初夏の頃よりワークショップ(WS)に参画してきて、これまでは、特に参加者が豊前田の将来イメージを想起するため、国内外の先進事例を紹介し、将来空間の方向性を検討してきました。この場合、現地で撮影・ストックしてきた写真を主に使っております。一方、豊前田の将来の空間イメージを共有・検討するには、将来像を多面的に描く必要があります。そのため、まずは、VR(Virtual Reality)を用いて現状を再現し、電線地中化、アーケード撤去などのシミュレーションを実施、検討しています。今後は年度末にかけて、より具体的な空間検討を行っていく予定です。

今回は、新たな試みとして、1)3Dプリンターによる模型作成、及び、2)模型とVRとの視点情報を連携させたシステムを用いることを検討しています。これは、小生らが普段使う携帯仕様のVR(ノートPC+プロジェクター)を考えた場合、デザインやVRの専門でない方が遠慮なく自由にデザイン検討・VR操作することを考えると、まだまだやるべきことがある、と感じているためです。荷物は確かに増えますが、小生1人で持っていけるサイズに設計しました。

1)3Dプリンターによる模型とは、VR用に既に作成したデジタル3Dモデルを用いて、Z-printerという3Dプリンターを用いて、実体のある模型を自動的に作成したものです。模型は手作業による作成が主流でしたが、手作業が困難な機械設計分野からはじまり、最近では短納期化・省力化・複雑化が求められる、建築・都市デザイン分野でも使われ始めている技術です。今回、制作はフォーラムエイトさんにお願いし、3Dモデル作成後の模型作成時間は1日ほど。この工数の短さは、デジタルデータの流通性の良さを示していますね。


■模型全景。長さ1200mm×幅200mm。縮尺1/500。撮影環境が悪かったので、写真より実物の方が良いですね〜。より良い写真ができたら再掲します。

■中景。フルカラーでの出力可。

■近景。検討中の道路空間部分は、先入観を排除するため、白線や歩道を配置していません。


2)模型とVRとの視点情報を連携させたシステムとは、模型・VRそれぞれの長所を活かし、短所を補うために、昨年度より開発中のシステムです。国際会議では、「Development of a City Presentation Method by linking Viewpoints of a Physical Scale Model and VR」として、 The 28th eCAADe (Education and Research in Computer Aided Architectural Design in Europe) にて発表しました。詳しい日本語版は、11月に発刊予定の「土木建築エンジニアのプログラミング入門日経BP社)」で掲載予定です。 下記映像は、昨年プロトタイプ第1号として作成した大阪市OAP周辺モデルです。


ちょっと走り書きとなりましたが、ブログということでお許しを。
以上、ご報告までに。


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