ふくだぶろーぐ

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妻籠。

妻籠(つまご)は,中山道六十九次のうち江戸から数えて四十二番目の宿。全長6kmほどの谷筋集落。島崎藤村「夜明け前」の舞台でもある。

明治時代以降,国道や鉄道から外れて若者の姿が少なくなり,寂れる一方だった地域の活路を観光で開いてきた歴史。地道な住民活動を母体としながら行政と学者が三位一体となって町並み保存運動を展開。1972年には,建物を「売らない、貸さない、壊さない」の基本原則を軸にした住民憲章を制定。町並み保存の先駆けである。環境デザイン学の講義でも紹介。

■寺下の町並み。最初に保存事業が行われた地区であり,妻籠宿の原点。

妻籠郵便局。建物外観と機能との調和を進めている。

妻籠宿本陣付近。ゆるかな坂道が景観を変化させる。

■水車のある,高札場付近より。山間の深い谷筋地形であることがよくわかる。付近には中央自動車道・恵那山トンネル(約8.5km)がある。