ふくだぶろーぐ

福田知弘の公式ブログです。

明日建築展 (Architecture of Tomorrow) その3。

明日建築展 (Architecture of Tomorrow)の最終回です。
今回の3テーマは、メディアアート的内容。

■明日知恵空間 (Intelligence Space of Tomorrow)
 近未来のオフィス空間「Office Salon」や、新しい住居「Home Pub」の提案。
 写真の Home Pubでは、以前に来た来客との思い出を共有することができる。テーブル上には以前来られた来客の名前が電子的に示されている。ウィスキーグラスをそのサインに重ねると、その来客との思い出の写真がモニターに映し出される。
 そういえば、以前沖縄で、壁中に来客が自分の名刺を張るという居酒屋に通ったことがあるが、そのデジタル版が、このHome Pubだ。

■明日無線空間 (Wireless Space of Tomorrow)
 現在の街並みは、誰に対しても同一なファサードとなっているが、デジタル技術により個別の記憶に対応したファサードを相互作用として対話的に提示しようという提案。マイノリティリポートの世界だ。

■明日網際空間 (Cyberspace of Tomorrow)
 入り口から首にぶら下げていたタグは、各ゾーンでどの位滞在していたのかを追跡するトレーサビリティ・システムとなっていた。展示を見終わり、出口の装置へタグを近づけると、私の写真と共に、各ゾーンに滞在した時間が記述されて印字される。滞在時間が長いゾーンの写真は大きくなるように工夫されている。

□私のプリントアウト。


まだ実験段階のものもあるが、21世紀の建築・都市を考える興味深い提案だった。オープニングに際しスタッフは10日間、会場で寝泊りしたそうだ。
展示空間は、インテリア、家具、デジタル装置など、ばらばらになりがちな要素をトータルにデザインされていた。このような展示会を訪問すると、大変刺激を受けるし、自分自身新たな発想も浮かんでくる。
また、劉教授にお会いでき、案内していただき、そしてディスカッションできたことが何より嬉しいことである。


■明日建築展公式HP

■関連記事
□明日建築展(Architecture of Tomorrow) その2。
□明日建築展(Architecture of Tomorrow) その1。
□フリーフォームデザイン。
□深?ビエンナーレ。