読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ふくだぶろーぐ

福田知弘(大阪大学 大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻)のオフィシャルブログです。

クリチバ:できるだけ自家用車を使わない都市計画1。

クリチバの自動車数は80万台。市民2人に1台の割合となりますが、同規模の都市と比べると30%も少ないそうです。
その成果の基になっている政策の一つ、トライナリーシステムをご紹介しましょう。

■トライナリーシステム。これは、都市の発展方向に幹線軸を5本整備し、それぞれの幹線軸上には互いに並行する3本の道路を整備しています。中央の道路は急行バス専用レーンを有する道路、両側には郊外から都市へ流入する一方通行の道路と、都市から郊外へ流出する一方通行の道路となっています。

この道路計画と用途地域(それぞれの土地にどんな建物がどの位の高さで建てられるのか)が、密接に関連している上に肌理細やかに設定されており、これらの3本の道路の内側だけが、建物の高層化が可能となっています。

ですので、都市の中心部に必要な機能を集約することができ(高層ビルには人も住んでいます)、下の写真にあるような幹線軸上に都市の骨格を形成することができます。また、高密度な土地利用がされるので交通機関の利便性を高めることが可能ですね。写真はテレビ塔より都市開発軸を見たところです。

社会や私たちの生活に必要な建物をまちの中心部に集約し、都市周縁部には緑地や農地、森林としている。まさにコンパクトシティといえるでしょう。

トライナリーシステムの両端、一方通行通りの様子。建物高さが極端に低くなるのがお判りいただけるでしょう。幹線軸を外れた写真左側のエリアは通常6階以下のビルしか建てられないそうです。

こんな街が本当は理想だけど、日本ではできっこない!と思われたのでは?
クリチバは約30年でこの姿を造り出しました。日本は太平洋戦争で焼け野原になってから60年で今の姿に。
2〜3世代かかって創り上げていくことを考えていけば、できると思いませんか?