スモールプラネット
本城直季写真集 Little More
本城さんの写真をはじめて意識したのはこの冬のことだ。電車に乗って読んだ雑誌に紹介されていて、思わず「うゎ〜！すごい！」と声をあげた。普段は寡黙な私だが、それほど新鮮でびっくりしたんだ。
巻末に佐藤先生が書かれているように、そもそも写真は「真の世界を写しだす」装置だ。
しかし、彼は現実にある普通の風景をわざわざ模型写真のように表現する。
デザインナーは現実のように模型を作ろうとするのだが、彼は逆転の発想だ。
パースがかからないように撮影したり、影をしっかり出したり、中心だけにピントを合わせたり。写真を分析してみると色々な撮影技術共通点がわかってくる。でもそうやって中身を分析することよりも、出来上がった作品を沢山眺める方が楽しいし、新しい発想が沸いてくる。
既に電機メーカや銀行の広告にも使われているようだ。
同じ趣向の本に、sightseeing tourがある。アマゾンで紹介して頂いた。舞台は海外で作風は少し違うかな。
sightseeing_tour
miklos gaal HATJE CANTZ(洋書)
